フュージョンテクノロジーによってラベル・パッケージ製造の自動化を加速!

“デジタル加飾+印刷”をラベル・パッケージ市場が歓迎

2016年3月17日(オランダ・Eede)

デジタルカラー印刷機メーカーのパイオニアであるザイコンは、2016年5月31日~6月10日・ドイツ・デュッセルドルフで開催されるDrupa2016展においてフュージョンテクノロジーを展示・発表する。(ブース番号:8a-B20)

昨秋行われたLabelexpo(ベルギーブリュッセル)での反響を受け、市場を更に拡大させての発表となる。

同技術によりラベル・パッケージ製造の無人による受注~納品までの全自動化が更に現実に近づいてきた。デジタルカラー印刷機にデジタル加飾装置がインラインで組み込まれている為、これらすべてがワンパスで行われる。

フュージョンテクノロジーは、数々の加飾モジュールが連なることで紹介されているが、印刷機とのインライン化のみにとどまらず、新たにデジタルフロントエンドモジュール管理システム、データプロセスユニット、カラーマネージメントシステム、オペレーションシステムなどが連動しており、全て自動である。

このデジタル加飾モジュールは、ホットスタンプ、コールドスタンプ、白ベタスクリーン印刷、厚盛ニス、スポット印刷や点字などを可能とする。
ザイコン社・ラベル・パッケージング部門マーケティング担当役員のFilip Weymansは、『当社のフュージョンテクノロジーにより、コンバーターはラベル・パッケージのオンデマンド製造を実現する事が出来る。加飾部分も含むすべてのパラメーターは一つのデジタルファイルに保存されている為、過去のジョブを簡単に再現する事ができる。もはや加飾モジュールに余計な投資をする時代は終わり、調整時間も劇的に削減され、マニュアル作業によって引き起こされる不具合のリスクも軽減される。』

『ラベルエキスポでの発表には非常に大きな反響があった。ブース来場者はすぐさま自社の製造ラインに加えた場合のメリットを検討し始めた。SKUの拡大、高度な製品の増加、小ロット対応、回収期間の短縮 など、日々製造現場で負担に感じられていたことの軽減に大いに役立つことができ光栄に思う。』

スペインのユーザー・Zaforsa社のCEO、Jesús Glaría氏によると、『フュージョンテクノロジーは、ハイエンドのラベルを短時間でユニークに製造することができる為、我々にまったく新しい市場を提供してくれる。現在当社ではハイエンドのワインラベル製造にはデジタル印刷とコンベンショナルな加飾ユニットの連結を余儀なくされている。デジタルのもたらすフレキシビリティーとスピードはコンベンショナル方式が要する時間を必要としない。フュージョンテクノロジーは、我々の市場にとって本当に理想的なシステムである。』


コンセプトと機能

フュージョンテクノロジーにはゴールはない。ラベル・パッケージ製品の刷り始めから刷了までが、高品質且つ可変データをも有する良品である事。端的に言えば、同技術のターゲットはハイエンドのラベル・パッケージ市場である。

フュージョンテクノロジーでは、複数のチャンネルや各製造工程が一つのホットフォルダーに入れられ、RIPされる。その後、印刷を含むそれぞれの加工モジュールに各チャンネルの指示が飛ぶが、これらは全てマニュアル操作がなく自動的に行われる。

全てのコンベンショナルな加飾ユニットには、それぞれ別々のツールを必要とする。例えば、ホットスタンプにはホットフォイル用の金型、コールドスタンプやスポットニスにはフレキソ版、点字や厚盛り ニスにはスクリーンなど。これらをデジタルによって行うメリットは、1)これらのツールを不要としコストを削減する。2)個々のデザインにはバリアブルやパーソナライズデータを付加する事が可能で、これによって新しいアプリケーションの可能性が格段に広がる。ご要望に応じて、これらの加飾ユニットはザイコンの5色印刷機の前方または後方に設置する事が可能で、全ての工程がワンパスで行われる。

この技術の礎となるものはドライトナー式5色電子写真印刷技術である。これはハイエンドのラベル・パッケージ市場において、ドット再現性、品質安定性でオフセットやフレキソ品質にもマッチできる比類 ないものである。ザイコンのドライトナーは、これら品質に厳しい市場に向け、特に色域、精度、耐光性、対食品安全性、ブランドインテグリティー等に重点を置き開発が行われた。

また、自社製デジタルフロントエンド・Xeikon X-800は、デザインソリューション、ウェブtoプリントアプリケーションや生産管理システムなど、既存のワークフローとの統合をしつつ、デジタル印刷ワーク フローの自動化を可能にした。

『フュージョンテクノロジーは、要求されるレベルが益々高まっているラベル・パッケージ市場において、大きな存在を示すことになる。』Weymanは続ける。『初期段階は粘着ラベルへのアプリケーションにターゲットを絞る。これは同市場が特に化粧品、ワイン&スピリッツ、洋菓子などの高級品パッケージに おいての小ロット、ハイエンド化が著しい事や、医薬品箱のように加飾化が偽造防止に役立てられている 現実を受けての事である。一つのブランドを確立し、これを守り続けることと、情報の氾濫しているこの 極端な競争社会の中で自社の存在を確立させることとは別の物である。我々はフュージョンテクノロジーが将来これら双方を確立できる一助になると信じている。』


Xeikon Fusionのホワイトペーパー

その他、フュージョンテクノロジーに関する更なる詳細は、www.xeikon.com/Fusion-technologyより入手が可能。


XEIKON(ザイコン)について

Flintグループの一員であるザイコンは、デジタル印刷技術のイノベーターであり長期に亘るリーディングカンパニーである。品質、フレキシビリティー、サステナビリティーというポリシーの元、ラベル・パッケージング印刷、ドキュメント印刷、商業印刷アプリケーション用の輪転カラー印刷機の設計、製造、設置までを手がける。印刷機にはLED描画式ドライトナー型電子写真方式を採用。オープンワークフローのソフトウエアーと各アプリケーションに応じたトナーを有する。

Xeikonは新聞輪転オフセット印刷機用の製版装置もOEM供給している。同社はまたbasysPrintブランドのCtCP装置も製造しており、主に商業印刷業界で活躍している。これらのCTP装置は最新のUV照射技術との組み合わせで、高い描画品質と柔軟性を兼ね備えている。

フレキソ印刷市場には、ThermoFlexXブランドのCTP装置をオファー。ThermoFlexXはスクリーニング、カラーマネージメント、ワークフローマネージメントを含む、高解像度の製版設備を供給している。

2015年にはFlintグループの一員となり『デジタルプリンティングソリューション・ディビジョン』を創設。世界中のパッケージ・印刷メディア業界への消耗品およびソリューションプロバイダーとしてのリーデングカンパニーとなる 一歩を踏み出した。Flintは印刷関連の消耗品プロバイダーとして幅広いラインアップを揃えている。有版印刷用のヒートセットインクやコート剤、プレスルーム内で使用される各種ケミカル製品、印刷版や装置、ブランケットやスリーブ、顔料、インクや冷媒用添加剤などはその一例である。本社はルクセンブルクに位置し、従業員は7900余名。

世界市場の各セグメントにおいてそれぞれ1、2位のシェアを誇っている。

Xeikonに関する更なる詳細は、www.xeikon.jp/
Flint Groupに関する更なる詳細は、www.flintgrp.comまで。

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