2015年10月ニュースレター81号

PODi Newsletter

IGAS潮流レポート その②
パッケージIGAS

 

(引用) パッケージの世界が変わりつつある。それは消費者の動向の変化と、最新の技術がもたらすもの相互作用によって生み出される、新しいサプライチェーンによる。
これらの変化は何を我々にもたらすのか?
これらの変化とは: ・テクノロジーの変化による消費者動向の変化、例えばオンザゴーなライフスタイル、より厳しくなる時間の制約、個々の人間として見られたがる、等々;
・消費者人口の推移、例えば単一生計家庭の増加、特にシニア世代の;
・パッケージの目的の変化、単に商品を運ぶ箱から、宣伝、マーケティング、ブランドマネージメントの重要な一端となった;
・環境持続性のあるサプライチェーンへの要求 ;
・SKU(Stock Keeping Unit=在庫単位)、さらにサブSKU、あるいは同じ商品のバリエーション(歯磨きの例)の激増;
・パッケージをカスタマイズし、ターゲットを絞る能力、地域性から販売される店舗のタイプまで色々な方法で;
・個々のパッケージをパーソナライズする能力(コカ・コーラ、WheatiesやWalkers);
・パッケージにインターラクティブ性や電子的特性を持たせたスマートパッケージの登場;
これらは本質的に異なった事柄の集まりに思える。しかし共通の性質がある:これらは全てデジタル印刷で加速されるのだ。
<中略>
パッケージ業界は伝統的に他社が新しく参入するのは難しい。幾つかの大きな障壁が存在する。機械への投資というだけではなく、規制関係の包括的理解であったり、パッケージ生産を自社の製造工程の一部とみなす消費者商品の会社とブランドオーナーであったりする。
しかし伝統的なパッケージ印刷会社/コンバーターはデジタルについての知識をあまり持ち合わせておらず、この白書で紹介したようなパッケージの新しいトレンドに対して、デジタル技術を活用する術がないため、デジタルの知識を持つものに扉は開かれている。
それがラベルの印刷なのか、それとも他の小ロット印刷なのかはともかく、ブランドオーナーは単なるパッケージ印刷会社を求めているのではない。ブランドマネージメントのパートナーを求めている。
先進の印刷会社がこれらのニーズに応え、さらにUberやAirbnbがモバイルを利用したように異なった技術でサポートされるのであれば、恐らくそれこそがブランドオーナーが、求めているものであろう。
(引用ここまで)


The Changing Face of Packaging: Brand Owners—and Printers—Respond to New Consumer Behaviors:A White Paper by Richard Romano:Sponsored by Esko

邦題:パッケージが変わる:ブランドオーナーと印刷会社が顧客の変化に応える。リチャード ロマノ博士著:Esko協賛 提供:WhatTheyThink 翻訳:PODi

PDFダウンロード⇒http://www.podi.or.jp/free_cs/white_paper.pdf

長い白書からの引用なので、結論部分だけでは少し意味が取りにくいかもしれない。是非、翻訳版を全文ご覧いただきたいが、ここで申し上げたいのは、なぜIGASでパッケージのソリューションがかくも盛大に集まったか?である。
パッケージの世界は変化している。それは消費者の動向が、最新の技術によって変化するのをブランドオーナーが捕まえようとしている事による。その変化は20年近く商業印刷、出版印刷、フォーム印刷を揺さぶりつつけているものと同じである。
パッケージの印刷は、紙器こそオフセットであるが、軟包装は主力がグラビア(海外はフレキソ)、ラベルは凸の平版、と異なる技術で行われており、かつ後加工がそれぞれの商品で全く異なり、かつ工程は長く複雑である。さらに同じブランドオーナーとはいえ、購買の窓口が異なり、商業印刷会社、出版印刷会社が新規で参入するのは困難であった。

IGASで出展された機材、ソフトウェアは、IGASにご参加されているメンバーに馴染みのあるオフセットあるいはデジタルで紙器、軟包装、ラベルの印刷と後加工が可能となるものであり、従来の参入障壁を取り除くものである。
そしてそれらは冒頭から述べている「パッケージ市場の変化」を的確に捉えようとしており、新しい価値を提供するものである。

HP
Indigo30000 紙器向け
750mm広幅B2シート型板紙に対応した紙器用デジタル印刷機
解像度:812dpi
生産性:時間3,450枚/4色 4,600枚/EPM 3色
特徴
7色モードでPantoneの93%をカバー
16色の原色から特色の調肉が可能
インライン接続可能なニスコーター Tresu iCoat30000
豊富な後加工パートナー
抜き:Kama 特殊表面加工:Scodix デジタル後加工:Highcon
Indigo20000 軟包装、ラベル向け
解像度:812dpi
生産性:分速25m/5色、31m/4色、42m/EPM3色
10~250ミクロンの厚みの素材に対応
ウェブ幅:400~762mm

インラインプライミングユニット搭載して、どんなメディアでも10ミクロンの厚みがあれば印刷可能
ジョブチェンジ時の損紙はわずか2.3m
アプリケーション:ご当地パッケージ、複数バージョン、限定版、新製品
グラビアマッチング技術
豊富な後加工パートナー:ラミネーター COMEXI 正式にはLabel Expoで発表予定

HP15500コルゲートプレス
ダンボール用印刷機

プレゼンテーションはこちらから⇒http://www.podi.or.jp/webinar_free/20150918/20150918-12/

ミヤコシ
ミヤコシは軟包装用印刷機を2種展示して、力が入っていた。

MJP20W
FFGSのEUCONテクノロジーを導入して、FFGSブースで展示
軟包装用裏刷り用LED UVインクジェット
小ロット多品種短納期向け 富士フィルムの新開発EUCON技術を搭載
CMYKW 5色 毎分50m
LED UV消費電力とフィルムへの熱の影響を抑える
富士フィルムEUCONテクノロジー 3つの技術
① 富士フィルム製UVインク
  *高感度でLED UVでの乾燥を可能
  *高濃度で美しい発色と高い白インクの隠蔽性
  *耐熱性によって、優れた耐久性 フィルムにも優れた密着性
  食品パッケージでも安全
  日本食品安全センター厚労省告示第370号に準拠
② 下塗り技術
  プラスチックやフィルムでも滲まないためにプレコート液を開発
③ 窒素パージ技術
    モノマーの重合反応を酸素が妨げ、残留するのがUV臭の原因
    窒素を吹きかけて酸素を排除することで重合反応を助け、残留モノマーをなくす
    ことで大幅にUV臭を削減
プレゼンテーション⇒http://www.podi.or.jp/webinar_free/20150918/20150918-04/
軟包装サンプル⇒http://www.podi.or.jp/webinar_free/20150918/20150918-03/

MHL18A
小ロット対応、窒素パージLED UVスリーブ式オフセット輪転機
オフセット 網点の再現性に優れる。版コストが安く小ロット対応が可能
LED UV乾燥で、シュリンク、OPP、ペット等の素材に印刷可能
窒素パージで、低臭化し食品包材への対応が可能
株式会社リンクス様にて導入済、実運用中。
多彩なサンプルを配布。写真は今回展示機をお買い上げの溝端紙工業様のおしぼりのアプリケーション。多彩な素材に印刷、加工している。



この機種はデジタルではないが、対グラビア、対フレキソではオフセットの版コストは圧倒的に安く、かつ版変えも早く、ヤレも比較的少ないという意味では、顧客の小ロット対応に最適の技術と言える。デジタル印刷では困難な安定性と高品質、さらにはコストを考えると、現実的なソリューションといえよう。
プレゼンテーション⇒http://www.podi.or.jp/webinar_free/20150918/20150918-01/

ザイコン
ザイコン片面5色デジタルカラー印刷機のラインアップに、日本限定機種を導入する。
Xeikon 3020は最大幅254mm、4色のエントリーモデルで価格を従来の1/2程度に抑える目標である。


今回の展示の新技術はバリレーンと呼ばれる、ピッチの異なるラベルを幅方向に並べることで、面付け効果を最大化するものである。



当然ながらこれを抜くためには、スリットしてから抜くか、レーザーでバリアブルに抜く必要がある。
動画⇒http://www.podi.or.jp/webinar_free/20150918/20150918-10/

コニカミノルタ
ラベル用トナー輪転機を発売開始。ミヤコシと共同開発。
システム価格2000万円内外
IGASから受注開始。納品は2016年初頭目途
1200dpi 20m/分

発表当社はレーザー後加工機とシステム組みされていたが、まずは巻巻の構成で発売。

他のデジタル機に比較して、圧倒的にコンパクト、かつ本体価格が抑えられているので、エントリー機として、あるいは新たにラベル市場に参入する商業印刷会社向けに市場を求めている。
ただし後加工に対してのソリューションが不可欠であり、パートナーとして設楽印刷機材株式会社がユニークかつ現実的なソリューションを展示していた。

設楽印刷機材@コニカミノルタブーズ
デジタルラベルフィニッシャー2000は、プロッター方式でデジタル化(バリアブル)にカットすることができる。





この潮流シリーズで、「レーザーIGAS」と称して、レーザーダイカッターを集中的にお知らせする予定であるが、レーザーはまだまだ高価であって、コニカミノルタのエントリーレベルとの価格バランスが良いとは言えない中、これも現実的なソリューションとして有意義であろう。

IGASには、他にも多くのラベル機の展示があった。中村記者が立ち上げたPRINT&PROMOTIONに詳しく掲載されているので、是非そちらもご参考に頂きたい。 http://p-prom.com/preliminary-report/?p=2390

   
なお弊会代表のDave Erlandsonを招いて、セミナー
「デジタル印刷の未来が見えた! IGAS、Graph Expo、ケーススタディ」 を開催!!
日時:2015年10月7日(水)午後1時~6時
場所:印刷会館2階大会議場
共催:日本フォーム印刷工業連合会
アジェンダ
フォーム工連 山口専務理事 デジタル印刷への期待(仮)
PODi代表Dave Erlandson 最新の欧米デジタル事情、Graph Expoとケーススタディ(仮)
PODiJapanベンダーメンバー様からの最新テクノロジーとケーススタディのプレゼンテーション
参加いただける豪華ブランド陣(アルファベット順)
キヤノン、HP、Kodak、コニカミノルタ、三菱製紙、ミヤコシ、スクリーン
演者様、演題の詳細は決まり次第ご案内申し上げます。まずはお申し込みください。
お申し込みはこちらから⇒https://www.podi.or.jp/entry_igas_seminar2015/ 
またはPODiトップページから⇒http://www.podi.jp 
なお受付状況によりましては、お断りさせていただく場合もございます。あらかじめご容赦ください


 
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